カジノ法案と呼ばれるIR推進法案が成立することで、名乗りをあげていた自治体は喜んでいます。
経済効果は年間2兆円とも伝えられているので、自治体にとっては多額の収入を得る大きなチャンスです。
自治体の多くが推進委員会を設置していますが、今後は国交大臣が基本方針を決めて2022年以降に候補地を選定して3つの区域に絞って生きます。
有力候補は東京と大阪で、特に大阪は行政も積極的で必要な土地も確保できています。地方では広大な土地がある北海道が注目されます。北海道はアジアやオセアニアからの観光客も多く、オーストラリアの投資家や事業家が興味を示しています。
最も磐石な候補と目されている大阪は、万博招致とセットにして総合型のリゾート地をつくり多くの観光客を大阪に呼び込むことを目論んでいます。
IR推進法案には問題も山積みです。
日本ではギャンブル依存症や多重債務者の問題があり、カジノができることでギャンブル依存症や多重債務者の増加が懸念されます。
日本政府はカジノ解禁のメリットとして経済効果をあげていますが、明確な数字は示されておらず多くの問題を残しています。
事業者が貸金業者を担って掛け金が不足した場合に施設内で客に融資できるのが特定金融業務です。
法案はこの特定金融業務を可能にするものです。この仕組みは日本のギャンブルとして歴史がある競馬や競輪などの公営ギャンブルにはないものです。
融資の対象には日本に来る訪日外国人に加えて日本の高所得者も入ります。
政府は特定金融業務について貸金業法の対象外としています。
貸金業法は年収の3分の1を超える貸付を禁止するものです。
このような仕組みだと事業者が融資を持ちかけて、多額の賭け金を客に使わせるリスクが出てきます。
入場規制として日本人の利用は週3回月10回までとなっていますが、計算すると1年のうち約3分の1も通うことが可能になります。
政府は具体的な経済効果を数字を出して明示していないため、各方面から不満が噴き出しています。
最も大きなデメリットは賭け事の依存症です。合法的に賭け事ができるようになると、依存症がさらに増えると心配する人は多いです。
入場が規制されてもマネーロンダリングや治安悪化の問題が出てきます。
もちろんメリットもあり、最も大きなメリットは外国人観光客を集められることです。お金持ちの外国人観光客に賭け事をして遊んでもらい、日本にお金を落としてもらおうという狙いがあります。
大型施設が増えれば従業員も増えるので雇用も増加します。インフラの整備もメリットのひとつです。
カジノによる経済効果は大きいと試算されていますが、競馬や競輪などへの影響も懸念されます。
IR実施法案では日本国民の入場料が6000円になっています。
自国民から入場料をとっている国はシンガポールと韓国ですが、自国民に対して高い入場料を課すのは入場をコントロールする目的もあります。
日本は訪日観光客の数が増えています。社交場としての水準を維持するにはターゲットとなる外国人や国内富裕層が離れないように配慮する必要があり、そのことも入場料が高い理由のひとつです。
日本人客は舞いナンバーカードでの本人確認が必要になります。
内閣府に新設する予定の管理委員会が事業者の中に反社会的な勢力が入っていないかを審査します。
政府の依存症対策でパチンコ業界も変化しています。
パチンコの出玉数やパチスロのメダル獲得数の上限が現行の3分の2に規制され、パチンコ業界にも波紋が広がっている状況です。
パチンコやパチスロの機種は、国家公安委員会の指定試験期間である一般財団法人保安通信協会が実施している試験を通過してから設置されます。現在パチンコ店に設置されている機種は検定をすでに受けているので、これらの機種の出玉性能は変わらないことになります。
新しい規制が施行されてもすぐに出玉が減るわけではなく、数年をかけて徐々に出玉が規制された機種が増えていきます。
IR推進法案に関連した依存症対策によって依存症患者が減るのかは誰にもわからないことです。
日本弁護士連合会はカジノ法案反対を貫いています。
多重債務問題が再燃するという声や日本の観光資源を活用した観光振興をすべきだという声もあります。
アメリカのトランプ大統領の献金者の中にはカジノ王と呼ばれる人物がいるため、トランプ大統領の影響も報道されています。
法案が成立すればアメリカの業者が日本に進出してくるという識者もいて、情報が錯綜している状態です。
カジノ法案が成立すれば日本のギャンブルも徐々に変わります。
様々な変化が国の経済にどのような影響を及ぼすかは予測できないため、不安に感じている人もいます。
カジノ法案は国民の声を反映している法案とはいえず、様々なアンケート調査を見ても疑問の声が多いです。
経済効果や雇用の創出などのメリットが国民の不安を吹き飛ばすことができるように期待しています。